fragment of the star☆
「どうですか!
真夜中だと言うのに森の中は意外に明るいでしょ。
さすがに樅の木の根元は真っ暗ですがね。
そこが洞穴になっているのか?クマの親子が潜んでいるのか?または黄泉の国への入口なのか…まったくわからない程真っ暗です。ほんと、なにも見えやしない。
それに引き替え、雪の上は満天の星空の明かりを受けて青く明るく輝いているようでしょ。
そう言えば、先週から流がれ星の数が急に多くなったと、梟が話していましたが…
ほら、
今しがた樅の梢で光っていたあそこの星が、するりと空から滑り落ちて、あっと言う間に流れ星になって向こうの森の奥に落ちて行ったでしょ?
見ました?
いやぁ、特に今夜は流れ星の数が多いようで、森の入口から此処へ辿り着く間にも随分沢山の流れ星を見掛けましたが、いったいどのぐらいの数の流れ星が落ちてきたのでしょうね?
最初は見つけるたびに「あ、願い事…」なんてやっていたのですが、もうすっかり流れ星に驚かなくなり、一個、二個と数えていたのもいつの間にか止めてしまいましたよ。
…それにしても今夜の森の中は静かですね。
今夜のように風が無く星が無数に瞬く夜の森は、恐ろしい程静かです。
…え?
どうしてこんな真夜中に森の中に居るのかってお尋ねになったのですか。
はい、無理もありませんよね。
普通は暖かいベットに潜り込んでもう夢の中の住人になっている時間ですから。
なにも好き好んで寒い雪の中、森の奥まで出掛けるなんて普通はしませんからね。
でも、今夜は違うんです。
わざわざ出掛けて来た理由があるんですよ。
それはね、笑わないでくださいよ。
星の欠片を食べに来たのです。
笑ってないで、良ーく目を凝らして雪の上、近くの雪の上を見てください。
ほら、そこの雪の上にキラキラと小さな青白く光る粒が沢山見えませんか?
そうです。それが流れ星の欠片です。
小さいけど、一個一個が小さな星の形をしているでしょ?
普段は雲の中に溶けてしまったり、強い北風に流されてしまうのですけど今夜の様な晩にはこうして雪の上に降り積もるんです。
…ね、綺麗でしょ?
これを、持ってきた銀の匙で雪ごとすくって食べるんです。
えぇもちろん食べられますよ。
味ですか?そうですね、こればっかりは食べた人にしかわからない不思議な味なのです。
もちろんあなたの分も銀の匙を持ってきましたよ。
これはモロッコの市で手にれた大変古い物ですよ。細工が見事でしょう。
さ、さ、どうぞ。お好きなだけお召し上がりなさい。
遠慮はいりません。見渡す限り全部星の欠片ですからね。
でも、食べ過ぎには気を付けてください。
…もしそうなったら、私でも元に戻す事は出来なくなりますからね。」
そんな想像を巡らせながら、カードを作る数時間。
楽しいですよね♪
完成したカードの内側に素敵なメッセージを忍ばせて、クリスマスメッセージを送りませんか?プレゼントに添えてもいいし、定形外郵便で送るのもお洒落です。
今年のカードはシックなデザイン加わりました。